美容師に必要な能力6選 〜②接客〜

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次は接客

さあここでクエスチョンタイム。

①技術が良いだけで接客は全然だめ。話は面白くないし笑いのツボもよくわからない!なんか笑顔も怖い!でもカットは上手いのよね〜。。。

②接客が良いだけで技術は全然だめ。なんか翌日からセットも上手くいかないし、周りからも不評!でも話が合うし居心地も良いのよね〜。。。

あなたならどちらと結婚しますか?笑

どっちも嫌ですね笑

どちらの美容師さんに末永く担当してもらいたいと思うかはもちろんその人その人の好みですが、技術も接客も両方良いのに越したことはないですよね。

ではクエスチョンタイムパート2

①技術は良いけど接客の良くない美容師さんのところに2回目に行ってみた。やっぱり相変わらずカットは上手。そうそうこのインスタで見た髪型にしたかったのよね!!でも接客もやっぱりつまらない。。もう黙って雑誌だけ読んでたいんだけどな。。気を遣って話しかけてこなくても良いのに。。。

②接客は良いけど技術の良くない美容師さんのところに2回目に行ってみた。やっぱり相変わらず優しくてかゆいところに手が届く接客。来週私が誕生日なのも知ってくれててヘッドスパもプレゼントしてくれた!でもやっぱりカットがなぁ。。。もうちょっと前髪もぱつっとラインが出る感じが良いんだけどな。。

という状況にやっぱり2回目もなりました。

あなたの住んでる町にはこの2つの美容院しかありません。もし他の美容院に行くとしたら電車で片道3時間、往復6時間かけて行くしかありません。その美容師さんの技術、もしくは接客の片方は気に入っています。あなたならどちらの美容師に要望、改善を伝えてまた行きますか?もしくはもうこの町から引っ越しますか?笑 ローンはまだあと20年は残っています。

接客が良くない美容師に接客の要望を伝えるのは難しそうです。話が面白くないって伝えてもそれで直らないでしょう。話が合わないのはそもそも価値観が違うんです。性格でもあるので直しようがない恐れもあります。いっそのこと「話さないで」と言うのも何か気まずいし勇気がいります。

一方技術がいまいちな美容師に技術の要望を伝える方が僕はまだマシかなとも思います。そもそも話は合うしお客様から見て良い人なので「もうちょっと前髪はラインを出してほしいな」「前のカラーはちょっともちが悪かったからもうちょっとこうしてもらえる?」という方がお客様も接客を指摘するよりまだ伝えやすいし、何より技術は好みをお客様と話し合えば改善ができるんです。

さて、前置きがかなり長くなりましたが美容師にとって接客、お客様のことをきちんと見てその方に合った対応、会話、お気遣い、おもてなしをする力は本当に大事です。

技術はその人が真面目なら、勉強して練習すれば概ね改善できていきます。カットの仕方、カラーの塗り方などは人の数より少ないです。必ず自分を信じて真面目に取り組めば改善できます。

それでも練習不足で技術の改善がされないのであれば、もうその美容師さんはやる気がないか、、よっぽどセンスが無いか、、

あとはお客様が美容院に何を求めているかです。「技術」なのか「癒しとリラックス」なのか。。

もちろんお客様は十人十色。どのお客様にも100点満点の接客ができるとは言えません。育ってきた環境も違えば考え方も違うでしょう。

でもそれもひっくるめてお客様との会話の中で色んな言葉の破片を拾って拾って少しでも目の前のお客様の居心地が良くなるように考えて言葉を選んで時には口調やトーンも変えて話すんです。そしてお客様とのその言葉の破片を記憶するんです。そしてその破片をどんどん大きな塊にしていきます。

「今お店にこのお客様しかいないな、前にこの曲が好きって言ってたな、流してみよう」

「この前このお客様は韓国料理が大好きって言ってたな、僕が前行っておいしかった韓国料理屋さんも紹介してみよう」

「小学生のお子さんがいたな、この前クリスマスプレゼントに配って余ったお菓子の詰め合わせがあるから渡してみよう」

こういった普段何気ない会話から散りばめられている破片を丁寧に拾っていくときっとお客様は嬉しいはずです。

そこにきちんとした技術もあればなおさらです。

そしてこう思います。

「またこの美容師さんに切ってもらおう」