エゴと自己満足と就職祝い

大卒から美容師に
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僕は2人兄弟で7つ下の弟がいる。

今でも自分が小学校1年生の時に弟が生まれた時のことを鮮明に覚えている。

そんな弟もとうとう今年の4月から社会人として働くことになった。

20歳になった時に初めてお酒を飲みになんばに連れて行って感慨深さを感じていたのも束の間。

弟とは歳が離れていることもあってか割と仲が良い。

2人で海外旅行にも行ったし定期的に連絡も取るしケンカもまあしない。

弟が小学校の間の6年間ずっと父親が単身赴任で家にいないこともあり、食事中に肘をついてたら注意をして毎日お風呂にも一緒に入ってた。

汚い話やけど弟が2、3歳の時に母親とかりんとうをテーブルの上に置いて「もう!こんな所でトイレして!食べちゃお!」って言って食べた時の弟の焦って目を見開いていた顔も忘れられない。

そんな弟がもう社会人。。

知らぬ間に身長も抜かれてる。

一緒に酒を飲めば兄の方が先に顔が赤くなる。

負けたことなんかなかったマリオカートも負けるようになった。

弟が服を選んで誕生日にくれるようになった。

成長は恐ろしく、そりゃ僕も歳を取るはず。

それでもまだ兄の威厳を保つべく、弟の就職祝いに鉄板焼に連れて行った。

ホテルのご飯や豪華そうなレストランも検討したけど、カウンターでサービスを受けて食べる方が大人っぽいし鉄板焼ってまあ間違いはないしこの選択にした。

そもそも僕がお肉を食べたかった。

場所は北新地。

これから弟が働くと上司や同期と来ることになるかもしれないけれど、弟の初めての北新地は兄である僕が1番初めでありたいというエゴ丸出しでダサい場所設定。

この就職祝いにも関わらず兄としての威厳を保つべくという煩悩と自己満全開のお祝いは無事成功に終わった。

カウンターでお店の人と話しながら食べる感じが大人っぽさを醸し出してたし、

いちいち食材の説明をしてくれるのも大人っぽくてよかった。

肉の焼き加減を聞かれた時の「レアで」も決まった(本当はもうちょっと焼いてほしかった)

場所は北新地でやっぱり正解で普段から馴染みのあるなんばや梅田だと日常感が少し出てしまうけどそこもクリアできた。

こんな裏で操作したお祝いの最中、

弟が「人生で食べた中で1番美味しいアワビです!!」とか

「やっぱりびくどんとはちゃうなぁ!」とかをお店の人に言い放っていらん匙を投げられた時にはヒヤヒヤしたけどまあそこもやっぱり大学生やなぁと思ってほっこりもした。

弟や家族をもっと楽しい所に連れて行けるように毎日頑張ろうと思えたし、まだまだ自分も若くて青いということも思い知らされた良い食事会でした。